健康の話  2023年5月         体内に異物を侵入させない身体の仕組み        

私たちの身体には、外部から細菌、ウィルス等の異物の侵入を防ぐための三つの防御層が設けられています。                              ★一つ目は、「皮膚」で、下記の種類があります                ・身体の全体を覆う皮膚 ・鼻、のど、目、肛門、尿道口等のうすい粘膜 ・足の裏・手のひら等のような硬い皮膚 これら皮膚はそれぞれの役割を有する皮膚細胞が集まって作られており、 ・細胞同士が密着し外部からの侵入を困難にしています。 ・更に、粘液(注)を発出し、細菌、ウィルスを囲い込み侵入を防ぐとともに保温、保湿、及び免疫細胞への情報伝達を行っています。 (注) サラサラ:口の中の汚れを洗い落とす粘液:よだれ、なみだ等 ねばねば:皮膚の保温、乾燥を防ぎ、異物の侵入を防ぐ粘液:鼻水等 べたべた:足裏の汗、粘液便 ぬるぬる:気管支,食道の粘膜の保護、異物の侵入排除の為の粘液 ・また、織毛(気管支等)、線毛(のど等)、鼻毛をはやして、粘膜の保護、及び細菌、ウィルス、それらを付着した埃を囲い込み侵入をブロックし外へ送り出す働きをしています. ★二つ目は、皮膚を突破した細菌、ウィルスを迎え撃つのは、生まれつき身体に備わっている免疫細胞「自然免疫」です。侵入した細菌、ウィルスの約6割を攻撃し、排除すると言われています。                             ★三つ目は、特定の細菌、ウィルスのために培養したワクチンを予防接種し、特定の免疫機能を養成したり、免疫機能を強化した免疫細胞「獲得免疫」です。「獲得免疫」は侵入してきた特定の細菌、ウィルスを攻撃し、排除する最も有効な防御層です。      ★上記の三つの防御層を突破した細菌、ウィルスによって発病した場合、治療によって対応します。細菌については抗生物質による治療を行い、抗生物質が効かないウィルスについては、抗炎症薬、抗ウィルス薬、中和交代薬を適切に投与し、水分管理、栄養管理を行いつつ自然観察を行い治癒を待ちますが、重症化する場合は、人工呼吸、ECM(エクモ)を実施します。かかる治療にもかかわらず、結果として、命が失われることもあります。

上記した身体の仕組みを理解すると、下記の行為が身体の仕組みを助ける為に如何に重要であるかお分かり頂けると思います。 ・手洗い、うがいによって細菌、ウィルスを洗い落とすこと、入浴またはシャワーにより身体を清潔に保つこと ・計画される予防注射の接種を必ず受けること。  ・風邪、伝染病が流行する中で、身体の異変を感じた時には、遅滞なく診察を受け、適切な治療を受けること。

文 責:高橋 昭浩(当法人職員、健康管理士上級指導員/日本成人病協会) 参考資料:「ほすぴ」(日本成人病協会発行)、公開情報